聖書箇所:使徒の働き1 章3~8節
熊久保 公義 師
イエスは苦しみを受けた後、数多くの確かな証拠をもって、ご自分が生きていることを使徒たちに示された。四十日にわたって彼らに現れ、神の国のことを語られた。使徒たちと一緒にいるとき、イエスは彼らにこう命じられた。「エルサレムを離れないで、わたしから聞いた父の約束を待ちなさい。ヨハネは水でバプテスマを授けましたが、あなたがたは間もなく、聖霊によるバプテスマを授けられるからです。」そこで使徒たちは、一緒に集まったとき、イエスに尋ねた。「主よ。イスラエルのために国を再興してくださるのは、この時なのですか。」イエスは彼らに言われた。「いつとか、どんな時とかいうことは、あなたがたの知るところではありません。それは、父がご自分の権威をもって定めておられることです。しかし、聖霊があなたがたの上に臨むとき、あなたがたは力を受けます。そして、エルサレム、ユダヤとサマリアの全土、さらに地の果てまで、わたしの証人となります。
聖書 新改訳2017 ©2017 新日本聖書刊行会
イエスが復活して40日間、ご自身が復活されたことと神の国のことについてイエスは弟子たちに明らかに示された。弟子たちは喜びと共に、今後について心配していたことだろう。キリスト者はどのようにこの世で生きて行けばよいのか。何を今からする必要があるのか等不明であったためだ。イエスは言う。「エルサレムを離れないでわたしから聞いた父の約束(聖霊が与えられること)を待ちなさい」。
聖霊の働きを抜きに人間的な活動をしたところで何もすることができない。弟子は問う。「今こそイスラエルの国を再興してくださるのですか」。イエスは「いつとかどんな時かは知らなくてよい。しかし聖霊があなたがたの上に臨むとき・・・力を受け、・・・地の果てまでもわたしの証人となる」。あくまでイエスは「何かをすること」ではなく聖霊によって「力を受け証人となる」状態こそ大切なことだと示された。
慌てて動くのではなく、まず内にいてくださる御霊の声に聴くことにこそ注目しなければならない。